ライセンスの緩和方向への改訂を実施、条件を満たす場合のソフトの再配布などが可能に
RINEARNでは2018年7月、リニアングラフ3Dの Ver.5.6 の公開に合わせて、 無償ソフトウェアに適用しているライセンス「 RINEARN Software License 」の緩和方向への改訂(第2版)を実施しました。 今回は、この新しいソフトウェアライセンスの概要についてお知らせいたします。
新ライセンスの適用対象と時期
リニアングラフ3D は Ver.5.6 から適用
冒頭でもお伝えした通り、RINEARNではこの2018年7月に、 リニアングラフ3Dの約5年越しの新バージョンである Ver.5.6 をリリースいたしました。 そちらの詳細については、また追ってこのお知らせコーナーでお伝えいたします。
今回のライセンス改訂は、このリニアングラフ3Dの最新版のリリースに合わせて行ったものです。 従って、リニアングラフ3Dについては、既に現在公開されている Ver.5.6 から新ライセンスが同梱されており、適用されています。
他のソフトウェアも今後のリリースから順次適用
これまで「 RINEARN Software License 」の第1版が適用されていた、 RINEARNの他のソフトウェアについても、今後のリリースから新ライセンス(同、第2版)が順次適用されます。 これらの具体例としては、リニアングラフ2Dやリニアンプロセッサーなどが挙げられます。
VCSSL関連も今後のリリースから同ライセンスに移行し、ライセンスを一本化
また、これまでは上記ソフトウェアとは独立した別のライセンスが適用されていた、 プログラミング言語VCSSLの実行環境についても、 今後のリリースからはライセンスが「 RINEARN Software License 」(第2版)に移行されます。
これまで、リニアングラフ等とVCSSLの実行環境とでは、一方は単体で使うソフトウェア、多方はプログラムの実行環境及びライブラリ群という性格の違いから、 ライセンスがそれぞれ別の内容に分裂していました。 しかしながら、リニアングラフ3Dの最新版では、Java※1言語のコードから呼び出してライブラリとして使える機能のサポートを開始し、 性格的に似通ってきたため、単純化のためにライセンスを RINEARN Software License へ一本化しました。
新ライセンスにおける変更点の概要
VCSSLのライセンスとの統合のため、文面は全面的に刷新
上述の通り、RINEARN Software License の第2版は、 (第1版よりも時期的に新しい)VCSSLの実行環境のライセンスと統合して一本化するため、文面については全面的に刷新しています。 それにより、RINEARN Software License の第1版と比較すると、用語の定義等を含めて、内容がより詳細になる方向へと変化しています。 一方で、これまで冗長過ぎる面があった、旧来のVCSSLの実行環境のライセンスと比較すると、内容はまとめる方向へと変化しています。 つまるところ、文面的にはちょうど双方の旧ライセンスの中間のような度合いとなっています。
使用条件等はこれまでと同様の方向性を維持
文面は変わりましたが、「 無保証である事や免責事項等への同意を前提に、誰でも無償で使用可能 」という、基本的な使用条件の方向性はこれまでと変わりません。 RINEARNで無償公開しているソフトウェアは、これからも商用・非商用問わずご自由にご利用いただけます。
再配布に関する条項は大幅に緩和、データファイルやプログラム等に同梱して無申請で再配布可能に
新ライセンスで大きく変化した点は、再配布に関する条項の要求内容が大幅に緩和された事です。 ここでの再配布とは、RINEARNのソフトウェアを、そのユーザーや第三者の方が、ウェブ上や、CD-Rなどのメディア等に入れて不特定多数に配布(頒布や公衆送信などを含む)される事を指します。
これまで、VCSSLの実行環境を除けば、RINEARNのソフトウェアでは、原則として無申請での再配布はライセンスで許可されていませんでした。 これは、ソフトウェアの配布元を公式サイト(および委託サイト)に一本化して、バージョンや配布物内容などを一元管理する事で更新や検査等を確実にし、 問題のあるバージョンがいつまでも流通したり、未知のツールバーやアドウェア等が同梱されて配布されるのを防ぐためでもありました。
一方で、例えば何らかのデータファイル等を配布する際に、それを開くための目的でリニアングラフ3Dを同梱したいといった、 恐らく上記観点では何も問題が無いような場合でも、ライセンス上は個別にお問合せいただく必要がございました。 また、そのようなご要望はここ数年で特に増加傾向にありました。
そこで新ライセンスでは、上記のように、 何らかのデータファイルやプログラムを配布する際、それを開く/実行するための目的である事を条件として、 無申請でRINEARNのソフトウェアを配布物に同梱していただく事が可能になりました。 VCSSLの実行環境については、既に同様の条項が存在しましたが、その適用範囲が他のソフトウェアも含むように広がった形となっています。
リニアングラフ3Dをライブラリとして使用するプログラムに、リニアングラフ3Dを同梱して配布する事も可能!
既に少しだけ触れましたが、リニアングラフ3Dの最新版である Ver.5.6 は、単体のグラフソフトとしてだけでなく、 Java言語のコードから呼び出して、グラフ描画ライブラリとしても使用できるようになりました。
それも、ファイルを開いてプロットしたり、オプションや設定を切り替えたりといった基本操作だけでなく、 描画エンジンの命令を直接呼び出して、3D空間上に自由に点や線、三角形や四角形などの基本図形(いわゆるポリゴン)を描く事も可能になりました。 これにより今後のリニアングラフ3Dは、プログラミングでの簡易3D描画環境 & 表示ウィンドウとしても活用できるようになりました。
新ライセンスでは、そのようにリニアングラフ3Dをライブラリとして使用する自作プログラムなどにも、リニアングラフ3Dを同梱して配布していただく事が可能です。
◇
新ライセンスの概要については、以上の通りです。新ライセンスが早速適用されているリニアングラフ3D Ver.5.6 については、追って次回お知らせいたします!
※1: OracleとJavaは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
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