このサイトは何?



—— それは遥か昔、西暦2000年頃の事であった。

当時、「ZRPG村」っていう、ハイテンションでシュールなネタ記事を懲りずに延々と配信しているクソみたいな恥ずかしいブログがあったんですよ。まぁ管理人は私だったんですが。

訪問者は恐らく99.89%くらいが地元の友人で、たまーに「謎の訪問者」がどこからともなく訪れて、「お初です。頑張って続けてくださいね。」みたいな足跡的なコメントを残してくれる。それを読んで、喜ぶよりもむしろ「お、おぅ… /// 」みたいにちょっと照れる。 だって誰やねんって感じですし。でもなんかテンションが上がって、しばらく投稿頻度が増す。みたいな。

まぁ当時ブログをやってた人は大体同じような感じだったんじゃないですかね。そんな牧歌的な時代でした。




そんな一般需要が皆無なクソブログだった「ZRPG村」ですが、なぜか謎の拡大路線への熱意はあって、 なんか勢いでWebサイトを立ち上げてしまったんですよね。ブログはそのサイト内の 1 カテゴリーという形に統合して。 まぁこれは黒歴史er あるあるな流れで。あなたの職場にもたぶん一人は居る「なぜかHTMLを手打ちできる普通の人」とかも恐らく同じ穴のムジナです。探してみてね。

で、そのサイトには、Javaアプレットで製作したゲームとかを量産して置いてたんですよ。でもやっぱりシュール記事ばっかり書いててセンスが非常にズレてたので、一般にヒットするはずもなく。 まさしくクソゲーと形容するのが相応しいゲーム達でしたね。実質クソゲー置き場でした。




…以上がまぁ2000年代序盤くらいの頃で。クソクソ言っといてなんですが、その「ZRPG村」が、私の心の中における「Webサイト運営というもの」のルーツだったりもします。今も。なので結構大切な思い出です。人間ってわからんもんですね。 徹夜でHTMLやプログラミングの本を読みふけって試しまくってた日々が懐かしいなぁ




さてさて。そのまま数年くらいシュールなブログとクソゲーの二本柱で運営していたZRPG村なんですが、2006年頃に大きな転換点を迎えました。

当時、私は大学の物理科に入って、数値計算プログラミングの楽しさに目覚め、一気に夢中になりました。 で、クソゲー製作で無駄に身につけてしまって持て余していたグラフィックス処理の技能とかを使って、数値計算分野向けのグラフ描画エンジンとかを作って置くようになったんです。 後のリニアングラフとかになるやつですね。

そしてその後、いくつか新サイトを立ち上げて合併したり分離したり、 変身や移転を重ねながら最終的に現在のRINEARN公式サイト (rinearn.com) になったというわけです。 詳細はそちら側の沿革ページに年表としてまとめてあります。




で、ZRPG村改め RINEARN として開発・配布したソフトウェア類は、過去のクソゲー達とは違ってじわじわ普及していって、あちこちの大学とか企業とかでも使われるようになり、現在は海を渡ってアメリカとか他の国とかでもぼちぼち使われるようになりました。

まぁそれは嬉しい。正直それは嬉しいんですが、そうなってしまうと、やっぱサイトとかもちゃんとしないといけないじゃないですか。

信頼に関わるのであまりネジが飛んだ記事とか書けないし、カテゴリーがブレるので気軽に趣味的なものも置けない。クソゲー置くなんてとんでもない。




そうなると不思議なもんで、「あの頃の無限の自由さが懐かしい」みたいな気持ちが湧いてくるんですよ。

あの、何を書こうが何を置こうが俺の勝手だ、なぜならここは俺の個人的なホームページだからだ、見たい奴だけ見てくれればいい、一般需要など知らん、アクセス数もどうでもいい、みたいなノリが。あれはあれで良かったなぁ、懐かしいなぁと。

またいつか、ああいう完全に自由なサイトもやりたいなあと。そう思っていました。




そして一気に時は流れて2025年現在(これ書いている時点)。

数年前に爆誕した超すごい系のAI達(ChatGPTとか)が、毎月のように進化しまくって、もうあちこちでブイブイ言わせてますよね(死語)。

私自身も最近はAIにかなり頼っていますが、そりゃあもう博識で賢いのに優しくて、超頼もしすぎてヤバいですね。

で、AIがそんな超絶サポートをしてくれるようになった結果、よく「知りたい事についてググって(検索して)Webサイトを読みにいく頻度が激減した」とかの話も聞きます。 これは実際そうですよね。私もそう思います。




つまり、ちゃんとしたサイトに載っていたような、ちゃんとした情報って、特に需要が高い情報の場合、もうAIに聞いた方が早いしわかりやすいわけです。




さて、そもそもAI自体がWebから学習して賢くなった存在なので、それが「Webをオワコン化させる」という状況については、情報の権利的な問題だとか、生活保障的な問題だとか、色々と議論にはなっています。 が、この変化というのは、もう決して戻る事はない不可逆的な変化である事は確実で、さらに今後もどんどん加速していって、誰にも止められないでしょう。 是非の議論はあるが、現実問題として、止まるとは到底思えない。




で、私自身は別にWebサイトの運営収入メインで飯を食っていた訳ではないので、上記の影響は別に深刻ではないんですが、しかし

「こんな天変地異が起こった今、Web全体がこの先どう変質していくのか」

みたいな話はやっぱりすごく気になるわけです。

やっぱり私自身、Webサイト運営者の端くれとして、Webと共に25年も過ごしてると、Webってもう故郷の一つですからね。バーチャル故郷なわけですよ。もはや。だからそういう話は気になる。




AI時代がこの先到来して、それでもWeb上で存在意義が残り続ける情報配信って何だろう?
どういうWebサイトを自分はわざわざ見に行くだろうか?




そんな事をあれこれ考えているとですね、その一つとして、

管理人や記事著者の「匂い」がプンプンするような、香ばしい個人感が MAX なサイトや記事じゃね?

とか思ったりするわけです。

そういうサイトは、今後も私はたぶん巡回する。AIのフィルターを抜きにして、その「匂い」や「世界観」を補充しに行きたいので。

逆に、シュっと洗練されたデザインで、整った情報がまとめられているサイトとかは、従来は存在意義の大きなサイトだったんだけども、今後のAI全盛の時代の中では厳しいかもしれない。




そう考えると、もし今後もWebで多少なりとも情報発信をし続けていくなら、そしてAI時代にも存在意義を発揮し続けたいなら、 「自分の匂い」みたいなものを強烈に放てるようになる事は極めて重要になるのかなぁと思った訳です。

AIのフィルタをかけたくない、生で文章を読みたいと思ってもらえる「匂い」。




それを効果的に練習するにはどうしたらいい? って考えて、 「あぁ、それなら昔よくあった、香ばしさ MAX な個人ホームページでも作って運営してみればいいのでは」って思ったわけですよ。




昔の個人ホームページ —— あの「匂い」といったら他に形容するものがない。まるでディスプレイの裏に管理人のオッサンが居るのでは?と思えるほどの強烈な個性の「匂い」。

個人ホムペ運営で、あの特殊スキル(?)を身に付けられたなら、地の文もおのずと臭く香ばしくなるであろう。 離れていく人も居るであろうが、逆に食いついてくる人も居るはずだ。そして後者はAI時代にもゼロには落ちない事が期待できる。つまり存在意義が残るのだ。

前々から、いつか再開したいと思っていた個人ホームページ。AI全盛になりつつある今こそ、そのタイミングが来たのでは? これから「昔の個人ホムペ」テイストの時代が到来するのでは?




と、いう事で。




非常に長い前フリでしたが、ZRPG村から約20年、めっちゃ久しぶりに個人的な内容のホームページを開設してみる事にしました。 上述の理由から、あえて昔の、2000年頃のデザインを意識しつつ。

それがここです。

管理の都合上、RINEARNドメイン(rinearn.com)配下にありますが、内容的にはRINEARNと全く関係なく、本当にただの個人的なホームページです。


今後は趣味のページとか、ブログ的な記事とか、昔を思い出しながら色々やっていこうと思います。楽しんでいってね!




2025年9月   個人的なホームページ(仮称) 管理人    松井文宏

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