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RINPn


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RINPn(RINEARN Processor nano, 発音:りんぷん)は、単純でわかりやすい画面デザインを採用した、フリーの関数電卓ソフトです。 いろいろな数学・統計関数が標準で利用でき、ユーザー独自の関数を自作する事も可能。 高速なスクリプトエンジンを搭載し、複雑な数値計算プログラムの実行にも対応できます。

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- RINPn の特徴 -

PC用の各種OS上で利用可能

RINPn は Java® 言語製の電卓ソフトで、Microsoft® Windows® や Linux など、 各種のPC用OS(スマホは未対応)の上で利用できます。 常用電卓ソフトとしての利用はもちろん、 USBメモリーに入れて持ち運んで利用する事もできます。

Microsoft Windows をご使用の場合

ダウンロード・展開したフォルダ内の 「 RINPn.bat (バッチファイル) 」をダブルクリックすると起動します。 初回には、必要なJava実行環境(JRE)の自動取得を行えます(PCにインストールはされません)。

Linux 等、その他のOSをご使用の場合

ダウンロード・展開したフォルダ内にコマンドライン端末上で cd した上で、

java -jar RINPn.jar

と入力して起動します。java コマンドが使えない等と表示される場合は、環境内にJava実行環境(JRE)が無いため、 apt コマンドなどでJRE(OpenJDK のものなどで、headless 版ではないもの)の導入が必要です。

※ 上記のどちらのOSの場合でも、 ダウンロード・展開したフォルダ内の「 cmd 」フォルダのパスを環境変数「 Path (または PATH) 」に登録しておくと、 コマンドライン端末上で rinpn コマンドで利用可能になり、カレントディレクトリに関わらずどこでも計算可能になります。 » 詳しく

» 展開でエラーになる場合や、うまく起動できない場合の対処方法

単純でわかりやすい画面デザイン

RINPn の画面は、初見でも扱いやすい、単純なデザインを採用しています。

画面デザイン

また、キーパネル部は折りたたむ事もできます。

折りたたんだ様子

さらに、画面や文字の大きさ、色、透明度なども、自由にカスタマイズできます。

計算式全体を入力して計算できる

RINPn では、計算式の全体をそのまま入力して計算させる事ができます。 式の中では、三角関数や標準偏差をはじめ、各種の数学・統計関数も利用できます。

複雑な式の計算の例
- 標準で利用可能な数学・統計関数 -
sin / cos / tan / asin / acos / atan / abs(絶対値) / sqrt(平方根) / log10 / ln(自然対数) / pow(指数) / exp / sum(総和) / mean(平均値) / van(分母Nの分散) / van1(分母N-1の分散) / sdn(分母Nの標準偏差) / sdn1(分母N-1の標準偏差) / rad(度→ラジアン変換) / deg(ラジアン→度変換) ... 等々
» 詳細と使用例

ユーザー独自の関数・変数も定義可能

RINPn では、C言語風のシンプルな記法 により、ユーザー独自の関数や変数を定義する事もできます。 関数や変数は「 lib 」フォルダ内のライブラリファイルに記述し、それを電卓上の計算式内で使用できます。

- サンプルのライブラリファイルの記述内容 -

※ ライブラリの正式な記述言語は、アプリケーション組み込み用スクリプト言語の「 Vnano 」です。 言語機能や文法などについては、同言語公式サイト内の「 Vnano の主な文法・仕様 」をご参照ください。

加えて、Java言語で実装・コンパイルしたクラスをプラグインとして読み込み、そのメソッドやフィールドに、 電卓の計算式内や上記ライブラリのコード内から、関数や変数としてアクセスする事もできます。

スクリプトファイルも実行可能

関数や変数の定義だけでなく、複雑な一連の計算処理をスクリプトファイルとして書いて、それを読ませて処理する事もできます。 スクリプトは、こちらのコードアーカイブ からも入手できます。

例として、以下のスクリプトはすべて RINPn でも実行できます:

ローレンツ方程式を数値的に解くスクリプト

ローレンツ方程式を4次ルンゲ=クッタ法によって解き、グラフ描画用のデータを出力するスクリプトです。
積分値のグラフ描画用データを出力するスクリプト

数値的に積分を行い、結果の関数をグラフに描くためのデータを出力するスクリプトです。
積分値を求めるスクリプト (数値積分)

矩形法/台形法/シンプソン法を用いて、積分の値を数値的に求めるスクリプトです。

コマンドライン端末からも利用可能

RINPn の「 cmd 」フォルダのパスを環境変数「 Path 」や「 PATH 」に登録(後述)しておくと、 コマンドライン端末上で「 rinpn 」コマンドが利用可能になり、 どこでもすぐに計算できるようになります。

■ rinpn "1 + 2"
3

■ rinpn "(1 + 2 * 3) / 4 - 5"
-3.25

■ rinpn "100 * (sqrt(2) / PI) * ( sin(2.3) + cos(3.4) ) / ( 1 + tan(2.8/2) )"
-1.464085192

※ 計算式を指定せずに、単純に「 rinpn 」とだけ入力した場合は、GUIの電卓ウィンドウが起動します。

環境変数の登録手順は環境によりますが、例としては以下のように行えます。 なお、最初に RINPn のフォルダを、どこか定位置を決めて置いておく必要があります (フォルダを移動した場合は登録し直します)。

Microsoft Windows 10 をご使用の場合の Path 登録方法

  1. スタートボタンを押して歯車アイコン(設定)を選択し、設定画面を開く
  2. 設定画面の上部にある検索欄で、「環境変数を編集」と検索して移動
  3. 開かれた画面で「ユーザー環境変数」の一覧から「Path」を選び(無ければ作成)、「編集」を押す
  4. RINPn の「 cmd 」フォルダを、Shift キーを押しながら右クリックして「 パスのコピー 」を選択
  5. 「4.」で開いた環境変数 Path の編集画面で「新規」を押して項目を追加し、その上で右クリック&「 貼り付け 」して「 OK 」
    ( 貼り付け内容の例: "C:\rinpn\cmd" )

Ubuntu Linux をご使用の場合の PATH 登録方法

  1. コマンドライン端末上で RINPn の「 cmd 」フォルダ内に cd する
  2. 端末上で「 sudo chmod +x rinpn 」と入力する
  3. 端末上で「 pwd 」と入力すると表示される、 cmd フォルダのパスを控えておく
  4. ホームディレクトリ直下にある「 .bashrc 」または「 .bash_profile 」、もしくは「 .profile 」をテキストエディタで開く
    ( それぞれ微妙に使い分け方針が違うのですが、詳細は検索してみてください )
  5. 上記ファイルの末尾に「 export PATH="$PATH:ここに「3.」で控えたcmdフォルダのパスを記述" 」と追記して保存
    ( 追記内容の例: export PATH="$PATH:/usr/local/bin/rinpn/cmd" )
  6. ※ 上記は Ubuntu 標準の dash での場合です。他のLinuxやbash上では、右辺をダブルクォーテーション「"」で囲わない場合もあります。詳細は各自の環境について検索してください。

オープンソース

RINPn はオープンソースのソフトウェアで、ソースコードもMITライセンスの元で公開されています。 RINPn 本体だけでなく、内部処理に使用しているスクリプトエンジン/言語の「 Vnano 」についても同様です。

さあ、あなたも

RINPn は、どなたでも無料でご利用いただけます。

Windows をご使用の場合は、ダウンロードしたZIPファイルを右クリックメニューから展開し、 中の「 RINPn.bat (バッチファイル) 」をダブルクリックするだけで、どこでもすぐに利用できます。
» 詳細な手順や、他のOSをご使用の場合などはこちら

» エラー等でうまく起動できない場合(ZIPファイルの展開失敗含む)はこちら

» 過去バージョンのダウンロードはこちら
※ 過去バージョンは既に開発・メンテナンスが完全に終了している事にご注意ください。特に理由が無ければ、最新版がおすすめです。

  • OracleとJavaは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
  • Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
  • Linux は、Linus Torvalds 氏の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • Ubuntu は、Canonical Ltd. の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • その他、文中に使用されている商標は、その商標を保持する各社の各国における商標または登録商標です。


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